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実用分光法シリーズ(4)
分光学の医学応用
−病態に対する分光学的アプローチ−
類書皆無!! 医学と分光学の橋渡しフォトメディカル時代の幕開け来たる!
★赤外分光法 ★蛍光分光法 ★NMR法 ★ESR法 ★ラマン分光法 ★近赤外分光法
本書の特色
  1. 分光法を用いたセンサーや診断装置は高感度、 高精度が大いに期待できる。
  2. 省エネルギー省資源という意味で分光法を用いたシステムは特に有利である。
  3. 医学における分光学の応用の現状。
  4. 医学者、 分光学者、 診断装置やシステムの開発者が一致協力して書き上げた類書皆無の成書といえる。
編著者 會沢 勝夫(東京医科大学)  水野 有武(水野視覚研究所)
西川 弘恭(明治鍼灸大学) 尾崎 幸洋(関西学院大学)
著者(執筆順) 尾崎 幸洋(関西学院大学理学部) 吉田 敏(大分医科大学)
會沢 勝夫(東京医科大学) 池原 敏孝(徳島大学医学部)
山口 久雄(徳島大学医学部) 金沢 真雄(東京医科大学)
林 潤一(杏林大学医学部) 恵良 聖一(岐阜大学医学部)
糸井 利幸(京都府立医科大学) 寺田 紳二(京都府立医科大学)
田中 忠蔵(明治鍼灸大学) 中嶋 俊彰(京都府立医科大学)
西川 弘恭(明治鍼灸大学) 藤井 博匡(東京都臨床医学総合研究所)
竇 睦鳴(京都第一科学) 水野 有武(水野視覚研究所)
藤井 紀子(京都大学原子炉実験所) 高崎 住男(浜松ホトニクス)
勝村 俊仁(東京医科大学) 浜岡 隆文(東京医科大学)
山内 芳忠(国立岡山病院) 金城 勝(国立循環器病センター)
村山 幸市(神戸大学農学部)
体裁/価格 B5判、上製本、320頁
定価:本体34,000円+税
発行 1999年9月30日
コードNo. 788
発刊に際して
かつて分光法と医学はやや遠い存在のように思われた。 しかしながらよくよく考えてみると我が国でも分光学者と医学者との間の協力はずいぶん古くからある。 例えば昭和30年代の初期、 東大病院の内科と東大理学部の化学教室は協力しあって赤外分光法による胆石の研究を進めた。 おそらく多くの分光学者や医学者の頭の中には、 分光学が医学の分野に使えそうであるという発想がかなり古くからあったに違いない。 しかしながら現実には、 非破壊、 無侵襲で生体のスペクトルを測定したり、 病態試料のように非常に複雑な試料から良好なスペクトルを得、 そこからまた価値ある情報を引き出すということはそれほど容易ではなかったために、 分光学の医療応用は急速に進まなかった。 このような状況を大きく変えたのが80年代のNMRの医学応用 (MRI) の発展である。 またけい光法や近赤外分光法の医学応用も現実のものとなり、 病院の中も臨床検査室だけでなく診断、 治療の場においても分光機器が多く見られるようになってきた。 まさに医学と分光学は切っても切れない間柄になったのである。
 このような状況の中で本書の出版が計画された。 本書の目的の第一は、 医学と分光学を橋渡しすることにある。 もう一つの目的は、 医学における分光学の応用の現状を伝えることにある。 これらの目的のために本書ではまず分光学への入門について述べる。 そのあとけい光、 赤外、 ラマン、 NMR、 ESR、 近赤外など分光学の医学応用への最先端について概説する。 本書は医学書、 分光学者、 診断装置やシステムの開発者が一致協力して書き上げたもので、 おそらく類書は全く見当たらないと思われる。
 これからの時代はフォトメディカルの時代と言われる。 分光を中心とした光のサイエンスとエンジニアリングが診断や治療で果たす役割がますます大きくなるものと思われる。 本書が少しでも来たるべきフォトメディカルの時代に役立てば幸いである。
目次
【第1章】分子分光学の基礎
 1.1 分子分光学入門
    1. 分光学とは
    2. 分子のエネルギー準位
    3. ランベルト・ベールの法則
    4. 光の吸収と発光
 1.2 赤外分光法
    1. 赤外分光法の特徴
    2. 赤外分光法の原理
    3. いろいろな赤外測定法
    4. 分子の振動
    5. グループ振動
 1.3 近赤外分光法
    1. 近赤外分光法の特徴
    2. 近赤外分光法と生体
    3. 近赤外分光法とラマン
 1.4 ラマン分光法
    1. ラマン分光法の原理
    2. ラマン分光法の特徴
    3. ラマンスペクトルからどんなことがわかるか
    4. いろいろなラマン分光法
【第2章】赤外分光法
 2.1 生体組織探索手段としてのFT-IR
    1. 測定方法
    2. 実験例の紹介
     1) 血管の膜組織の柔らかさ
     2) 人の口腔粘膜の In Vivo 分析
     3) 脳組織の赤外分析
     4) 遺伝性メトヘモグロビン血症の原因蛋白の解析
     5) 歯肉の赤外分析とガン化に伴う変化
     6) 血清の ATR による測定と血糖量との相関
    3. 今後の可能性
 2.2 粥状動脈硬化領域での赤外分光解析と光線力学的治療
    1. 粥状動脈硬化巣に存在する純物質の赤外吸収スペクトル
    2. 粥状動脈硬化巣形成過程での赤外吸収スペクトル
     1) スペクトル観測法
     2) スペクトル経時変化
     3) コレステロールエステルの吸収波長による治療効果
    3. コレステロールエステル部品の光感受性物質による光線力学的治療
     1) 光感受性物質
     2) 蛍光画像および蛍光スペクトル
     3) 光感受性物質による光線力学的治療
 2.3 変動磁界による細胞膜構造への影響の FT-IR による解析
    1. 方法
    2. 結果および考察
    3. 結論
 2.4 赤外分光を用いたブドウ糖濃度の測定
    1. 糖尿病
     1) 糖尿病の現状
     2) 血糖測定の現状と未来
    2. 赤外光を用いた血糖の測定
     1) 我々のフーリエ変換赤外分光分析法を用いたブドウ糖測定の試み
     2) PBS に溶解したブドウ糖濃度の測定
【第3章】蛍光分光法
 3.1 粥状動脈硬化巣の光力学的診断と治療
    1. 粥状動脈硬化巣の光力学的診断
    2. 粥状動脈硬化巣ま光力学的診断に適した励起レーザーの特徴
    3. 粥状動脈硬化巣ま光力学的診断に有用な波長可変の半導体レーザー発振
    5. 粥状動脈硬化巣ま光力学的診断に力学から診断に用いられる光感受性物質
    6. 粥状動脈硬化巣ま光力学的診断の力学的治療
【第4章】NMR法
 4.1 プロトン NMR 分光法による生体系の水と病態解析
    1. 水の異常な性質
     1) 非生物系
     2) 生体系
    2. 水の性状を探るプローブ
    3. 病態と水性状の変化
    4. MR 画像による病態解析
 4.2 リン NMR スペクトロスコープによる Working Heart の研究
    1. リン NMR スペクトロスコープで得られる情報
    2. 摘出心臓標本
    3. NMR 装置
    4. 灌流方法
    5. 心機能の変化と高エネルギーリン酸化合物の変化
    6. 灌流心の虚血・再灌流に伴う変化
 4.3 EPI およびファンクショナル MRI の脳疾患への応用
    1. はじめに
    2. エコープラナー法について
    3. 脳機能画像について
    4. 脳機能画像法としての脳灌流画像について
【第5章】ESR法
 5. 1 ESR スペクトロスコピーの肝疾患への応用
    1. 肝病態と膜流動性の変化
    2. 肝臓における一酸化窒素 (No) の代謝
    3. In Vivo 肝におけるニトロキシド代謝
    4. In Vivo ESR oximetry
    5. ESR-CT への展開の可能性
【第6章】ラマン分光法
 6.1 表面増強ラマン分光による微量生体物質の高感度測定の研究
    1. はじめに
    2. 表面増強ラマン分光法と生体物質の高感度測定
    3. 表面増強による抗原体反応の測定
    4. 表面増強共鳴ラマン分光法によるイムノアッセイ
    5. 表面増強共鳴ラマン分光法による酵素イムノアッセイ
    6. 今後の展望
 6.2 ヒト水晶体蛋白質ラセミ化ペプチドのラマン分光学的研究
    1. 水晶体のラマンスペクトル
    2. ヒト水晶体のラマンスペクトル
    3. 水晶体の蛋白質のラセミ化
    4. ペプチドT18とT6のラマンスペクトル
【第7章】近赤外分光法
 7.1 近赤外分光による頭部ヘモグロビン測定の基礎
    1. 測定原理
    2. MBL 方式
    3. 空間分解分光法
    4. 時間分解分光法
    5. 位相分解分光法
 7.2 近赤外分光による筋肉ヘモグロビン・ミオグロビン動態の測定
    1. NIRS の測定原理と生体測定における妥当性
    2. NIRCWS による骨格筋ヘモグロビン・ミオグロビン動態の測定例
    3. 各種疾患患者を対象とした活動筋酵素動態の測定
 7.3 近赤外分光法の臨床医学への応用
    1. 臨床医学
    2. 何故測定できるか
    3. In Vivo における近赤外分光法の臨床応用
    4. 何故測定できるか今後の課題
 7.4 近赤外の医療応用
    1. 装置について
    2. 酵素代謝動態の観察
    3. 酸化窒素ヘモグロビンの検出
 7.5 近赤外分光法による臨床検査
    1. 臨床検査の特徴
    2. 近赤外分光法
    3. 臨床への応用
    4. 尿素、 中性脂肪、 コレステロール、 タンパク質
    5. 尿素、 トリグリセライド、 コレステロール、 タンパク質計測
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