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著書名
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省資源、省エネルギーの面から記述した
炭化水素の化学
−概論及び酸素酸化反応−
工業化学的な観点より解説
本書の特色
  1. 炭化水素を柱にその化学を工業化学的な観点より詳細に解説。
  2. 将来の化学プロセス構成のための基礎として重要な意味をもつ炭化水素化合物への酸素導入法を中心に記述。
  3. 合成化合物は環境汚染あるいは環境破壊物質であるという考え方をもう一度深く考えてみる必要がある。
  4. Chemohobia(化合物に対する無意味な恐怖)を解消するために化合物の特性、物性に関する十分なデータの蒐集、生命体との関連、特に生体に対してどのような反応をするかを知り、企業−政府−情報機関−教育機関−各個人が一体となり正確な知見を集め判断を下すことが必要である。
  5. 工業化学に従事している若手技術者、研究者の教育用、専門技術者の研究用に最適な書といえる。
著者 栗栖 安彦(上智大学 理工学部 教授)
体裁/価格 体裁/B5判 120ページ 上製本
定価/本体18,000円+税
発行日/2001年6月30日
コードNo.911
発刊にあたり
『化学』の領域では、化合物あるいは単体と言った形態で純粋なものとして取り扱うのが一般的である。そして、それらの物性、反応性が議論され、化合物の特定が行われる。それがさらに物質、混合物、化合物などとして利用され、人類の生活、自然の保全に寄与することが重要である。ここで、対象を有機化合物に絞り、考察する場合は官能基の差違が反応性を支配し、分類されている。有機化合物はこの特徴を持つので『化学』の分野で著しく発展した分野である。官能基同志の反応は予測することが容易であり、未知の化合物の反応経路を推定することが可能になり、基質との反応により生成する化合物の予測をすることが出来る。このように官能基に基ずく反応の考察は大きな意味を持つ。ここでは官能基の付与に関して酸化反応に焦点を当て、酸素の導入方法を中心に記述した。窒素の導入や硫黄の導入などの項目についても簡単に記した。究極的には原子と原子の結合による化合物の生成についての方法が確立されればこれまでのように不要な化合物の副生成の無い効率的なプロセスが開発されるはずである。
 現時点では反応性の高い官能基を比較的安定な反応性の低い炭化水素に付与することにより、炭化水素の反応性を高め有用な化合物の製造に寄与するプロセスの開発についてここでは考察した。(著者)
目次
はじめに/本書の構成
第1部炭化水素化合物の反応
I.序章
1 炭化水素化学の意義
II.脂肪族炭化水素化合物
【第1章】アルカン(飽和炭化水素)
 1.1 用途
 1.2 合成分
  1.2.1 合成混合物からの分解による方法
    1)尿素付加体を用いる方法
    2)分子節(モレキュラーシープ)を用いる方法
  1.2.2 重合による合成方法
    1)Alfene プロセス
    2)Alfol プロセス
    3)Fischer-tropasch(F-T)プロセス
    4)Mobile プロセス
 1.3 反応
  1.3.1 酸素含有化合物への転換
  1.3.2 塩素含有化合物への転換
    1)塩素化合物
    2)オキシ塩素化合物
  1.3.3 フッ素化合物への転換.
【第2章】アルゲン(炭素・炭素二重結合を有する化合物)
 2.1 用途
 2.2 合成法
  2.2.1 エチレンの製造
  2.2.2 炭化水素分解工場
    1)管状炉による分解(外熱式)
    2)熱媒体方式
     2-1)流動床方式
     2-2)固定床方式(蓄熱炉方式)
    3)高温水蒸気分解方式
    4)部分燃焼法・火炎分解法
 2.3 反応
  2.3.1 酸素含有化合物への転換
    1)ヒドロキシル(OH)基の導入
    2)エチレンからアセトアルデヒドへの酸化
    3)オキシラン環の生成
    4)多価アルコールの生成
  2.3.2 C4留分およびそれ以上の炭素数を有する化合物の酸化
    1)ブチレン
    2)ブタジエン
    3)ベンゼン
    4)ナフタレン
  2.3.3 脱水素、酸化脱水素反応
  2.3.4 エーテルの合成
  2.3.5 一酸化炭素(CO)との反応
    1)Reppe 反応
    2)Koch 反応
    3)Oxo 反応
  2.3.6 ハロゲン原子の導入
    1)塩素付加反応
    2)オキシ塩素価反応
  2.3.7 窒素原子に導入
    1)アンモ酸化
    2)オキシシアン化
    3)酸化窒素法
    4)シアン化水素法
    5)アミノメチル基の導入.
【第3章】アルキン
 3.1 用途
 3.2 合成
 3.3 反応
  3.3.1 三重結合の反応性
  3.3.2 炭素・炭素三重結合の反応性と誘導体の合成
    1)Reppe 反応
     1-1)ビニル化反応
     1-2)エチニル化反応
     1-3)カルボニル化反応
     1-4)環化反応
    2)その他のエチニル化合物を有する化合物.
III. 芳香族炭化水素化合物
【第1章】合成
 1.1 芳香族炭化水素の石油からの分離
【第2章】反応
 2.1 芳香族化反応
    1)接触改質法
    2)選択水素化法
 2.2 アルキル化反応
 2.3 脱水素化法
 2.4 酸化脱水素反応
 2.5 水素化脱アルキル化反応
 2.6 不均化反応
 2.7 異性化反応
 2.8 酸化反応.
【第3章】芳香核への水酸基の導入
 3.1 ヒドロキシアニオンによる置換
  3.1.1 アリールハライドの反応
  3.1.2 アリールスルホン酸の反応
  3.1.3 アリールジアゾニウム塩の反応
 3.2 金属・過酸化物が試薬となる反応
 3.3 過酸化物が試薬となる反応
 3.4 酸素原子へのアリール基の転移反応
 3.5 有機金属中間体を経る反応
 3.6 酸化的脱炭酸反応
 3.7 その他の反応
  3.7.1 ベンゼンのオキシアセチル化
  3.7.2 トルエンを原料とするDow法で銅塩の代わりにモリブデンやマグネシウムの塩を用いる方法
  3.7.3 エチルベンゼンの液相酸化
  3.7.4 クメン法の応用.
【第4章】フェノールから誘導される化合物
 4.1 加アンモニア分解
 4.2 ニトロ化反応
 4.3 アセトンとの反応
 4.4 無水フタル酸との反応.
【第5章】芳香族炭化水素の塩素化
 5.1 液相直接塩素化法
 5.2 塩化水素による気相法
 5.3 則鎖の塩素化法.
【第6章】芳香族炭化水素への窒素原子の導入
【第7章】芳香族炭化水素への硫黄原子の導入
第2部 炭化水素化合物の酸素酸化
【第1章】炭化水素酸化反応概論
 1.1 はじめに
 1.2 酸素について
 1.3 グリーンケミストリー
 1.4 自動酸化
 1.5 生体に学ぶ酸化反応
 1.6 有機金属中間体の利用.
【第2章】炭化水素化合物への酸化の導入
 2.1 はじめに
 2.2 酸化が酸化試剤になる場合
  2.2.1 酸化開裂をともなう酸素による反応
  2.2.2 金属化合物を酸化剤に用いる反応
    1)Cr
    2)Mn
    3)I
    4)Pb
 2.3 金属化合物(錯体)による接触酸素酸化反応
  2.3.1 はじめに
  2.3.2 金属化合物(金属錯体)と酸素による反応
    1)Fa
    2)Co
    3)Cr
    4)Ru
    5)Re
【第3章】多電子移動系を利用する酸化反応
 3.1 はじめに
 3.2 ヒドロキノン
 3.3 ニトリル誘導体
 3.4 ニトソニウム塩
 3.5 N-ヒドロキシフタルイミド
 3.6 2,2,6,6-テトラメチルピペラジンオキシド
 3.7 N-メチルモルホリンオキシド
 3.8 ジアルキルヒドラジンカルボキシレート
 3.9 アルデヒト.
【第4章】過酸化水素を酸化剤とする金属触媒酸化反応
 4.1 はじめに
 4.2 フェノールの合成
 4.3 過酸化水素の反応.
【第5章】ジフ反応
 5.1 はじめに
 5.2 反応の種類とそれらの命名
 5.3 ジフ反応について
 5.4 反応中間体について
 5.5 中間体Aのラジカル性
 5.6 中間体Bについて
 5.7 酸化生成物中の酸素の起源
 5.8 ジフ反応の活性種.
【終 章】おわりにあたって
索引
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