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21世紀のイオン交換膜の利用技術
  イオン交換膜の機能と応用

     〜環境・エネルギー・バイオ〜
研究者、技術者、ユーザーにとって基礎から応用まで統系的にまとめた実務書
本書の特色
  1. イオン交換膜技術の現状
  2. イオン交換膜とその応用技術
  3. 炭化水素系イオン交換膜
  4. フルオロカーボン系イオン交換膜
  5. 新機能性荷電膜
  6. 環境保全 −水処理技術−
  7. 電池とイオン交換膜
  8. バイオテクノロジー
  9. 電気再生式超純水製造システム
  10. 未来に向けて
  11. 膜の基本特性の測定法と実用化試験
  12. <付録>市販されている代表的イオン交換膜(装置・計測器類の種類・製造・販売元
監修者





編 集

執筆者
妹尾  学 東京大学 名誉教授
谷岡 明彦 東京工業大学大学院 理工学研究科
糸井  滋 IEMリサーチ(元旭硝子株式会社)
山内  昭 九州大学大学院 理学研究院
吉田章一郎 東京大学 生産技術研究所

日本海水学会・電気透析および膜技術研究会

(担当 章・節)
妹尾  学  東京大学 名誉教授(はじめに)
糸井  滋  IEMリサーチ(元旭硝子株式会社)
重富 拓男 旭化成工業株式会社 機能製品カンパニー 機能膜事業部
花田 文夫 株式会社トクヤマ 機能材料部門 特機洗浄システム営業部
谷岡 明彦 東京工業大学大学院 理工学研究科(第1章、第10章)
吉田章一郎 東京大学 生産技術研究所(2.1、第9章、付録3〜5)
田中 良修 IEMリサーチ(元JT海水総合研究所)(2.2)
三好 浩文 大阪府立大学 先端科学研究所(2.3、参考2.2〜参考2.4、参考2.6)
須藤 雅夫 静岡大学 工学部(3.1、4.1、第7章)
岡島 敬一 静岡大学 工学部(第7章)
正司 信義 旭硝子エンジニアリング株式会社 セレミオン事業部
        (3.2、11.2〜11.4、11.6、付録2)
山本  貢  株式会社トクヤマ 機能材料部門(3.3.1)
江原  亮  IEMリサーチ(元新日本ソルト株式会社)(3.3.2)
宝田 博良 旭化成ケミカルズ株式会社 プラント技術部(4.2)
山内  昭  九州大学大学院 理学研究院(参考2.5、第5章)
片山信太郎 株式会社トクヤマ 機能材料部門(6.1.1)
川口 明廣 神奈川県産業技術総合研究所 資源生活技術部(6.1.2、6.2)
川喜田哲哉 元味の素株式会社(第8章)
川嶋 武人 元旭化成工業株式会社(11.1)
有冨 俊男 株式会社トクヤマ 機能材料部門(11.5)
福田 憲二 株式会社トクヤマ 開発センター(付録1)
体裁/価格 体 裁/B5判 307ページ上製本
定 価/31,500円(税込)
     (本体30,000円)
発刊日/2004年3月25日
発 行:アイピーシー出版部
コードNo. 945
発刊にあたり
“イオン交換膜”は分析から製造プロセスまでも含めた多様でしかも重要な分野で利用されている。とくにわが国のイオン交換膜とその応用技術は世界的に最も優れている。基本的には架橋高分子に電荷をもった官能基が化学結合した荷電膜であるが、その発展として、新しい機能性膜やいろいろな用途も開発されつつある。本書は、この優れたイオン交換膜技術を紹介するとともに、研究者、技術者、ユーザーにとっての解説書として利用していただくために企画された。基礎から実際までを系統的にまとめてあり、さらには環境・エネルギー・バイオをキーワードにして最近の話題をも含めた。
第1章では、イオン交換膜技術の歴史、現状、将来への夢について述べている。第2章では、“イオン交換膜とは何か”を基礎から応用まで解説し、この章だけで全般が把握できるようにした。第3章から第5章までは膜を基本に据えてまとめてあり、それぞれの膜の構造と性質とともに、水、塩、アルカリをつくる重要な技術を紹介し、とくに第5章では、従来のイオン交換膜を発展させて開発されたバイポーラ膜とモザイク荷電膜について紹介する。
第6章では、排水・廃水処理を中心とした環境に関わる事項、第7章では、環境・エネルギーに関わって最近注目されている電池を扱い、最近重要な位置を占める隔膜に関する内容を中心に、また第8章では、水の殺菌、発酵、食品を中心にバイオテクノロジーへのイオン交換膜の応用についてまとめた。第9章では、先端技術産業での需要が多い超純水を製造する新しいイオン交換膜技術として電気再生式脱塩法を紹介した。第10章では、イオン交換膜の将来へ向けて、その抱える課題、生体膜を規範にした指針などについて述べ、イオン交換膜技術をさらに発展、育成していくための内容とした。最終章は、イオン交換膜に関する実験マニュアルである。膜特性の測定法、膜の応用プロセス、膜の作り方など、基本的な実験法を網羅している。
また付録として、現在市販されているイオン交換膜、実験に必要な装置・計測機器類をまとめてあるので利用されたい。
本書は、日本海水学会・電気透析および膜技術研究会に所属する各分野の専門家による執筆であるが、本書の編集・出版にあたっては、日本海水学会および本研究会メンバーの方々に多大なご協力を頂いた。(監修者一同)
目次
第1章  イオン交換膜技術の現状
第2章  イオン交換膜とその応用技術
2.1 膜でものを分ける
 2.1.1 膜分離のあらまし
 2.1.2 物質の大きさで分ける
 2.1.3 水と溶質とを分ける
 2.1.4 溶質を分ける
 2.1.5 液体を分ける−透過気化法
 2.1.6 気体を分ける
2.2 イオン交換とイオン交換膜
 2.2.1 イオン交換膜のイオン交換特性
 2.2.2 イオン交換膜の製法
 2.2.3 イオン交換膜の基本特性
 2.2.4 膜透過現象
 2.2.5 濃度分極と限界電流密度
 2.2.6 水の解離
 2.2.7 エネルギー消費
2.3 イオン交換膜の応用技術
 2.3.1 電気透析
 2.3.2 電解
 2.3.3 拡散透析
 2.3.4 ドナン透析
 2.3.5 浸透気化法と気体浸透法
 2.3.6 イオン交換膜を用いた装置と利用例
第3章  炭化水素系イオン交換膜
3.1 膜の構造と性質
 3.1.1 膜の化学構造
 3.1.2 膜内構造モデル
 3.1.3 膜伝導度と膜内構造モデル
 3.1.4 合成膜の膜特性
3.2 水を造る
 3.2.1 原水の前処理
 3.2.2 電気透析槽
3.3 塩を造る
 3.3.1 電気透析
 3.3.2 塩の晶析
第4章 フルオロカーボン系イオン交換膜
4.1 膜の構造と性質
 4.1.1 膜の化学構造
 4.1.2 クラスター・チャンネルモデル
 4.1.3 輸送特性と膜内構造
4.2 食塩電解によるアリカリの製造
 4.2.1 イオン交換膜法食塩電解
 4.2.2 食塩電解槽
 4.2.3 食塩電解技術の流れ
第5章  新しい機能性荷電膜
5.1 バイポーラ荷電膜
 5.1.1 バイポーラ荷電膜とは
 5.1.2 水の解離促進
 5.1.3 酸とアルカリの新しい製法
 5.1.4 バイポーラ荷電膜の製法
5.2 モザイク荷電膜
 5.2.1 モザイク荷電膜とは
 5.2.2 モザイク荷電膜を介したイオン輸送の原理
 5.2.3 モザイク荷電膜の製法
 5.2.4 モザイク荷電膜の応用
第6章  環境保全−水処理
6.1 排水処理と有用物質の回収
 6.1.1 廃酸からの酸回収
 6.1.2 めっき排水処理と金属回収
6.2 廃水処理
 6.2.1 浸出法(leaching)
 6.2.2 環境項目と要監視項目
第7章  電池とイオン交換膜
7.1 燃料電池のはじまり
7.2 電気化学エネルギーの利用形態
7.3 燃料電池の種類
7.4 固体高分子電解質を用いる燃料電池(PEFC)
 7.4.1 PEFCの概要
 7.4.2 PEFCの構成
 7.4.3 理論起電力と熱効率
 7.4.4 PEFC開発動向
 7.4.5 直接メタノール型燃料電池(DMFC)
7.5 レドックスフロー電池
第8章  バイオテクノロジー
8.1 バイオテクノロジーとは
8.2 バイオインダストリーでのダウンストリームに用いられる技術
8.3 電気透析法の魅力
8.4 電気透析での水の殺菌
 8.4.1 現状における水の殺菌法
 8.4.2 医薬品で用いる水製造の課題
 8.4.3 電気透析法での殺菌の原理
 8.4.4 殺菌効果
 8.4 5 エンドトキシンの失活
8.5 乳酸発酵への電気透析の応用
8.6 アミノ酸発酵への電気透析の応用
8.7 食品への応用
 8.7.1 脱塩
 8.7.2 脱酸
 8.7.3 アミノ酸の輸送
第9章  電気再生式超純水製造システム
9.1 超純水について
 9.1.1 純水
 9.1.2 超純水
 9.1.3 超純水の用途
 9.1.4 超純水の造り方
 9.1.5 イオン交換
9.2 新しいイオン交換法−電気再生式脱塩システム
 9.2.1 イオンが除かれる様子
 9.2.2 イオン交換体を充填する理由
9.3 電気再生式脱塩システムの特徴
 9.3.1 主な特長
 9.3.2 弱電解質も除ける
9.4 電気再生式脱塩装置について
 9.4.1 装置の概要
 9.4.2 装置の構造
9.5 電気再生式システムのメカニズム
 9.5.1 イオンの移動経路
 9.5.2 電気再生とは−水の解離−
 9.5.3 電気再生式脱塩システムにおける水の解離
第10章  未来に向けて
10.1 イオン交換膜の将来と高度選択性
 10.1.1 膜の孔径
 10.1.2 選択性を支配する因子は何か
 10.1.3 NF膜やRO膜への荷電基導入で高選択性は可能か
10.2 生体膜におけるイオン高度選択性のメカニズム
 10.2.1 R. MacKinnon のカリウムイオンチャンネル
 10.2.2 水のないチャンネルにおけるイオンの移動
 10.2.3 化学反応との連結 −イオンの能動輸送の実用化は可能か−
 10.2.4 イオンの高選択性と高速輸送−ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの応用−
10.3 海洋深層水
10.4 膜のファウリング対策
第11章  実 験
11.1 膜の基本特性の測定法
 11.1.1 イオン交換容量と含水率
 11.1.2 膜電位と輸率
 11.1.3 電気抵抗
 11.1.4 機械的強度
11.2 電気透析
11.3 拡散透析
11.4 電気分解
11.5 簡単な膜のつくり方
 11.5.1 不均質イオン交換膜
 11.5.2 炭化水素系均質イオン交換膜
 11.5.3 フルオロカーボン系イオン交換膜
 11.5.4 特殊機能を有する膜
11.6 実用化試験
〈付録〉市販されている代表的イオン交換膜(装置・計測器類の種類・製造・販売元)

〈索引〉

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