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最新のデータ、論文、特許も可能な限り掲載した
フェノール樹脂の合成・硬化・強靱化および応用
本書の特色
  1. フェノール樹脂中間体の合成硬化と挙動、 成形、 硬化物の強靱化をはじめとする高性能化、 リサイクルの順に整理してあります。
  2. 従来からの教科書的な参考書に記載されている内容との重複はできる限り避け、 最近の論文や特許などに報告されている内容を可能な限り多く解説してあります。
著者 松本 明博(大阪市立工業研究所)
体裁/価格 B5判 300ページ 上製本
定価/本体42,000円+税
発行日/2000年1月20日
コードNo. 792
発刊にあたり
フェノール樹脂に関する最近の研究報告を可能な限り掲載した。 第2章および第3章にフェノール樹脂中間体であるノボラックおよびレゾールの合成、 構造制御および硬化挙動などに関する内容をまとめた。 ノボラックやレゾールの合成に関しては、 触媒の種類、 反応温度あるいはモノマー仕込み比などに関して多くの研究が行われており、 製造現場でも長年のノウハウの蓄積をもとに生産されているが、 生産スケール、 昇温速度、 後処理工程などの違いによっても合成されたオリゴマーの諸物性が微妙に異なってくる。 これらの違いが硬化速度や硬化物物性にも影響を与えるため、 ノボラックやレゾールの合成に関する基礎研究は、 今後も各方面で続けられると思われる。 本文中にも記載したが、 フェノール樹脂は諸物性がバランスよく優れているが、 熱硬化性樹脂特有の靱性に劣るという欠点がある。 そこで、 第4章および第5章に硬化物の強靱化を中心にした高性能化に関する内容を、 特に第4章ではマトリックス樹脂の変性を中心に、 第5章ではフェノール樹脂コンポジットという観点から整理した。 種々の方法でフェノール樹脂の靱性をはじめとする高性能化が達成されることがわかったが、 実用化に向けてはコスト面などでクリアしなければならない課題も多く、 また、 コストに見合う用途開発も今後益々重要になってくると思われる。 第6章では近年、 特に意識が高まっているリサイクルに関する研究動向をまとめた。 靱性や耐熱性の向上が進めば進むほど、 粉砕、 分解が困難になりリサイクル性が低下するが、 リサイクルに関する意識はもはや避けては通れないのが現状である。
目次
【第1章】はじめに
 
【第2章】ノボラックの合成、構造制御および硬化挙動
  2.1 汎用ノボラックの合成方法
   2.1.1 F/P比の影響
   2.1.2 触媒の種類およびpHの影響
   2.1.3 連続プロセス
  2.2 低分子量成分の除去
   2.2.1 高温減圧下で後処理する方法
   2.2.2 特殊な触媒を用いて反応させる方法
   2.2.3 製造装置を特徴とする方法
  2.3 分子量分布が狭いノボラックの合成
   2.3.1 触媒を用いる方法
   2.3.2 逐次反応を行う方法
  2.4 高分子量ノボラックの合成
   2.4.1 フェノール性水酸基を保護する方法
   2.4.2 極性溶媒、 強酸触媒、 金属触媒を用いる方法
   2.4.3 高圧下反応させる方法
   2.4.4 フェノール樹脂硬化物を分解させる方法
   2.4.5 変性ノボラックの合成
  2.5 ハイオルトノボラックの合成
   2.5.1 pHおよび触媒を工夫する方法
   2.5.2 Grignard試薬を用いる方法
   2.5.3 無触媒、 非プロトン非極性溶媒下での反応
   2.5.4 p-置換フェノールを用いる方法
   2.5.5 工業的製造法
  2.6 液状ノボラックの合成
  2.7 速硬化、 高流動性
   2.7.1 ハイオルトノボラックを用いる方法
   2.7.2 潜在性硬化促進剤を用いる方法
   2.7.3 ジカルボン酸や各種アミン化合物を添加する方法
   2.7.4 結晶性フェノール多核体を用いる方法
  2.8 硬化挙動
   2.8.1 ノボラック−ヘキサメチレンテトラミン硬化系
   2.8.2 ベンゾオキサジン化合物を原料として用いる系
   2.8.3 フェニレンビスオキサゾリンを硬化剤として用いる系
   2.8.4 ジビニルベンゼンを硬化剤として用いる系
  2.9 応用例
   2.9.1 エポキシ樹脂用硬化剤への応用
   2.9.2 フォトレジストへの応用
     1) ノボラックの分子量、 m-クレゾール/p-クレゾール比の影響
     2) ノボラックの分子量分布の影響
     3) ハイオルトノボラックのオルト化率、 分子量の影響
     4) 連続したオルト結合体ユニットの影響
     5) その他の影響
【第3章】レゾールの合成、構造制御および硬化挙動
  3.1 汎用レゾールの合成方法
   3.1.1 アルカリレゾール
     1) F/Pモル比の影響
     2) 触媒の種類の影響
     3) pHの影響
     4) フェノールおよびヒドロキシメチルフェノール類とホルムアルデヒドとの反応性
     5) ヒドロキシメチルフェノールの自己縮合
   3.1.2 アンモニアレゾール
     1) トリエチルアミン、 トリエタノールアミン触媒
     2) アンモニア水と水酸化バリウム触媒の併用
     3) アンモニア水とトリエチルアミン触媒の併用
     4) ピペラジン触媒
     5) ジメチルアミンとトリメチルアミン触媒の併用
   3.1.3 淡色レゾール
   3.1.4 水系ディスパージョン
   3.1.5 粒子状固形レゾール
     1) 微粒子固形レゾールの調製
     2) 非アンモニア系触媒下での合成
     3) 有機溶媒下での合成
     4) 固形レゾールの応用例
   3.1.6 スプレー乾燥樹脂
   3.1.7 暴走反応
     1) 反応系の圧力および反応雰囲気の影響
     2) ホルムアルデヒド水溶液とパラホルムアルデヒドとの比較
     3) F/Pモル比の影響
     4) 触媒濃度 (pH値) の影響
  3.2 レゾールの構造規制
   3.2.1 ハイオルトレゾール
   3.2.2 o-ヒドロキシメチルフェノールの選択的合成
   3.2.3 p-ヒドロキシメチルフェノールの選択的合成
   3.2.4 高分子量レゾール
   3.2.5 尿素との共重合
   3.2.6 ジメチレンエーテル型レゾール
   3.2.7 液晶性を有するフェノール樹脂
  3.3 硬化挙動
   3.3.1 熱硬化反応
     1) 硬化温度の影響
     2) F/Pモル比および尿素添加の影響
     3) 硬化度と貯蔵弾性率の関係
     4) 予備加熱および湿度の影響
     5) 蒸気噴射プレス内の硬化挙動
     6) 硬化促進剤の効果
   3.3.2 低温硬化反応
     1) 有機エステル化合物による硬化促進効果
     2) 炭酸ナトリウムやホルムアミドによる硬化促進効果
     3) 二酸化炭素やギ酸メチルガスによる硬化促進効果
     4) ポットライフが長いレゾール
  3.4 用途
   3.4.1 接着剤
     1) 木材用接着剤
     2) 金属用接着剤
     3) コンタクト型接着剤
   3.4.2 塗料、 印刷インク
   3.4.3 発泡体
【第4章】フェノール樹脂の強靱化−樹脂の改質−
  4.1 はじめに
  4.2 高分子量ノボラックを用いる方法
  4.3 ゴム成分を添加する方法
  4.4 エラストマーで変性する方法
  4.5 シリコーンで変性する方法
  4.6 ポリアミドで変性する方法
  4.7 エンジニアリングプラスチックで変性する方法
  4.8 弾性率の低いポリマーを添加する方法
   4.8.1 ミクロ相分離構造による強靱化
   4.8.2 均一・相溶構造による強靱化
  4.9 橋かけ点間距離を延伸する方法
【第5章】フェノール樹脂コンポジットの高性能化
  5.1 はじめに
  5.2 圧縮成形、 トランスファ成形および射出成形によるコンポジットの作製
   5.2.1 繊維長が長いガラス繊維を有するコンポジットの作製
   5.2.2 成形材料の変性
   5.2.3 硬化挙動に及ぼすガラス繊維含量の影響
   5.2.4 硬化物物性に及ぼすガラス繊維の影響
     1) 混練、 成形過程でのガラス繊維の折損状況
     2) ガラス繊維含有量と折損状況の関係
     3) 射出速度とガラス繊維の折損状況の関係
     4) 炭素繊維およびアラミド繊維強化フェノール樹脂
  5.3 FRP成形法によるコンポジットの作製
   5.3.1 ハンドレイアップ成形法
   5.3.2 SMC法
   5.3.3 引抜成形法
     1) レゾール型フェノール樹脂による引抜成形
     2) ノボラック型フェノール樹脂による引抜成形
   5.3.4 フィラメントワインディング法
   5.3.5 RIM成形法
  5.4 フェノール樹脂シリカナノコンポジットの作製法および特性
   5.4.1 ゾル・ゲル法によるハイブリッドフィルムの作製
   5.4.2 ハイブリッドフィルムの構造解析
   5.4.3 ハイブリッドフィルムの諸物性
     1) 機械的性質
     2) 摩耗特性
   5.4.4 ハイブリッドフィルムの透明性に与える因子
【第6章】リサイクル
  6.1 はじめに
  6.2 マテリアルリサイクル
   6.2.1 スプル、 ランナ、 カルなどのリサイクル
   6.2.2 スプルやランナを少なくするための検討
   6.2.3 紙基材フェノール樹脂積層板端材のリサイクル
  6.3 ケミカルリサイクル
   6.3.1 熱分解法による油化技術
   6.3.2 液相分解法による油化技術
   6.3.3 水酸化ナトリウム水溶液中での加水分解による原料化
   6.3.4 フェノール中での分解による原料化
   6.3.5 超臨界水中での加水分解による原料化
   6.3.6 炭素材料としての再利用
   6.3.7 活性炭としての再利用
  6.4  エネルギーリサイクル
【第7章】おわりに
 
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